【京王杯SC】シンハリーズ牝系が持つ“末脚の持続力”が生きる舞台 1400mベストのワールズエンドに期待

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3つのファクターから推奨馬を見つけ出す
今回は5月2日(土)東京競馬場で行われる京王杯スプリングカップについて下記3つのファクターを組み合わせる、コンプレックスアナライズで分析を行っていく。
・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」
特別登録のあった20頭を検討対象とし、過去10年データを使用する。
重要データ:勝ち馬は前走1200m or 1400m

京王杯SCは東京競馬場の芝1400mでスプリンター、マイラーが共に走れる舞台。コースに癖もないため例年人気決着になりやすい。過去10年のレース全体の単勝回収率は30%、複勝回収率は53%となっている。
京王杯SCでは前走距離別成績が重要なデータとなる。前走1200mだった馬は【6-4-3-45】で複勝率22.4%、前走1600mだった馬は【4-3-5-47】で複勝率20.3%。根幹距離からの臨戦馬が強い。
前走1400mは【0-2-2-25】で複勝率13.8%、前走1800mは【0-1-0-1】で複勝率50.0%だが出走数が少ない。根幹距離から臨戦する馬を狙いたい。
【前走1200m or 1600mの出走予定馬】
・アルセナール
・キープカルム
・シリウスコルト
・ダノンセンチュリー
・ダノンマッキンリー
・ファンダム
・フリームファクシ
・ヤブサメ
・ララマセラシオン
・レッドシュヴェルト
・ワールズエンド
前走内容;ワールズエンドのリゲルステークス
ワールズエンドの前走はリゲルステークス2着。昨年のリゲルS開催時の阪神競馬場は速い時計が出ており、同レースも勝ち時計が1分31秒8だった。
前半4F46.6秒、後半4F45.2秒で後傾1.4秒。内側も綺麗な馬場だったため、内々を回った馬が有利なレースだった。
ワールズエンドは近走逃げる競馬をしていたが、リゲルSでは控える競馬を試した。それもありやや折り合いを欠くロスがあった。
またレース中に鼻出血があったのも痛く、それで2着というのはレースの幅が広がったといえる。今回は再度の距離短縮で前進が期待できる。
血統解説:ワールズエンド

・ワールズエンド
日本での牝祖は祖母シンハリーズ。同馬はイギリス産馬だが現役時はアメリカで過ごしており、デルマーオークス(GⅠ・芝9F)を勝利。シーザリオが勝利したアメリカンオークス(GⅠ・芝10F)でも3着した実績馬だ。
繁殖として日本に入ってきてからも優秀で、JRAで出走した産駒11頭が勝ち上がり。ラジオNIKKEI杯勝ちのアダムスピーク(父ディープインパクト)、オークス馬シンハライト(父ディープインパクト)、小倉2歳S2着のスリーパーダ(父ミッキーアイル)など複数の一流馬を輩出している。
牝系の活力は十分。このファミリーの特徴は末脚の持続性能の高さとタフさだ。シンハライトも1Fで抜き去るというよりは、上がり3F通して速い脚を使うのが得意だった。そのように前からでも後ろからでも持続力を生かした競馬が合っている。
母リラヴァティは現役時芝マイルから中距離で5勝。マーメイドSも勝利している実績馬。この牝系らしくパワーと機動力、そして持続性能の高さを持っており、先行して良さが出るタイプだった。
本馬は父にロードカナロアを迎えた。母の良さをそのまま引き出しており、スピード性能はロードカナロア譲りといったところ。
この馬はスプリントだと短すぎるが、マイルだと少し長いというのがポイントでベストは1400m。1400mの中でも東京芝1400mは持続性能を問われやすい舞台。本馬にとっては間違いなくベストな舞台だ。
Cアナライズはワールズエンドを推奨
今回のCアナライズではワールズエンドを推奨する。前走は距離延長のローテーションで、逃げなくても競馬ができた点は収穫だ。
ただ自分のリズムで走り、持続性能を生かすのがスタイル。今回は先行勢が手薄なメンバーのため、ハナを主張してもよさそう。どちらにせよ、そこまでのハイペースにはならず、本馬に展開が向く可能性が高い。
【ライタープロフィール】
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
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