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【エプソムC】距離延長組に熱視線 中心担うレイデオロ産駒はカラマティアノスよりトロヴァトーレ

2026/05/03 18:00
勝木淳
16年以降の東京芝1800mデータから見るエプソムC,ⒸSPAIA

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上位人気堅調

エプソムカップは昨年、6月から5月に施行時期が移された。エプソム競馬場で行われる英国ダービーの1週間後から、英国ダービーの約1カ月前へ。わずか一ヵ月ながら、趣が違う。

その影響では決してないが、昨年のエプソムCはセイウンハーデス、ドゥラドーレス、トーセンリョウと6歳勢が上位を独占した。2016~24年の9回で6歳馬は【1-2-2-26】だから、5月に移って6歳馬が息を吹き返したことになる。さらに直近の21~24年では【0-0-0-12】だ。

この変わりようは昨年の上位3頭が強力だったからなのか、エプソムcの傾向の変化なのか。まだ1回ではなんとも言えないが、今年も6歳馬が躍動するようなら、考え直さないといけないだろう。

このように一ヵ月の違いであっても、過去のデータが通用しない可能性は大いに考えられる。そこで今回は2016~2025年に東京芝1800mで行われた古馬オープン・重賞のコースデータ(計41レース)を使用する。


人気別成績,ⒸSPAIA


1番人気は【15-6-5-15】勝率36.6%、複勝率63.4%で、勝率3割越えはさすがの数字。展開の紛れが起きにくいとされる東京芝1800mなら納得できる。

以下、2番人気【5-5-8-23】勝率12.2%、複勝率43.9%に3番人気【4-7-4-26】勝率9.8%、複勝率36.6%と推移し、5番人気【7-6-5-23】勝率17.1%、複勝率43.9%までは信頼感ある数字が並ぶ。5番人気以内の数字がよく、大きく荒れる場面は考えにくい。

一方で、昨年のエプソムCは6番人気、1番人気、10番人気で決着しており、油断はできない。10番人気以下【1-2-5-205】複勝率3.8%と、連下なら入り込む隙間もありそう。


上がり順位別成績,ⒸSPAIA


もうひとつ。上がり順位のデータをみる。上がり1位が【18-8-6-21】勝率34.0%、複勝率60.4%で、1番人気と同程度の数字を残す。2位が【5-6-4-22】勝率13.5%、複勝率40.5%なので、上がり最速は好走の印。やはり東京芝は決め手重視のコースであり、末脚に自信がある馬を基本線に考えていきたい。

1番人気が上がり最速を記録すると【10-1-0-1】勝率は83.3%に上昇する。いかにも東京で切れ味を発揮しそうな馬が1番人気に推された場合は逆らわない方がいいだろう。


距離延長組が優勢

一方で人気の中心を担いそうな中山記念2着カラマティアノス、東京新聞杯1着トロヴァトーレはいずれも前走で上がり最速を記録していないが、トロヴァトーレは東京以外では上がり最速を記録している。この点がどうでるか。決して末脚で見劣るわけではない。


前走距離別成績,ⒸSPAIA


前走距離別成績をみると、同距離【12-14-13-129】勝率7.1%、複勝率23.2%に対し、距離延長【19-13-17-153】勝率9.4%、複勝率24.3%で、距離短縮は【10-14-11-176】勝率4.7%、複勝率16.6%となっている。優位そうな距離短縮はこのコースでは不思議と揮わず、距離延長の数字がいい。

分母も同距離の168に対し、延長は202なので、延長の数字は信頼できる。1800mと言っても東京芝1800mはコーナーが少なく、スピード志向が強い。そんな特性が延長優位を呼ぶ。


前走1600m・競馬場別成績,ⒸSPAIA


距離延長組のなかでも前走1600mが【17-13-16-139】勝率9.2%、複勝率24.9%と断然。このコース、端的に言えば“マイラー資質”が問われる。

前走1600m組の競馬場別成績では、東京【6-6-7-52】勝率8.5%、複勝率26.8%か、阪神【6-2-1-15】勝率25.0%、複勝率37.5%だろうか。

同じ中央場所でも京都【0-1-1-9】複勝率18.2%は目立たず、中山は【3-1-5-32】勝率7.3%、複勝率22.0%と3着がやや目立つ。


前走東京芝1600m・上がり順位別成績,ⒸSPAIA


前走東京1600mからダート【0-0-0-4】を除き、その上がり順位別成績を出すと、意外にも前走上がり最速は【0-1-1-11】複勝率15.4%と不振傾向にある。

むしろ4、5位【2-1-4-5】勝率16.7%、複勝率58.3%や6位以下【4-2-2-26】勝率11.8%、複勝率23.5%など前走東京マイルで伸びきれなかったか、それなりに脚は使うも上位には至らなかった馬の成績がいい。マイルだと少し忙しく、脚が溜まりきらなかった馬が距離延長で息を吹き返すといったイメージだろうか。

トロヴァトーレの前走は上がり4位。東京新聞杯を勝っており、上記のイメージとは違うシナリオだが、距離延長でさらにいい走りができる可能性はある。

古馬になってからはマイル戦の成績が断然いいが、デビューから2戦は2000mで連勝しており、ソニンク牝系は決してマイラーばかりではない。エプソムCで違った一面を見せる可能性は十分考えられる。

16年以降の東京芝1800mデータから見るエプソムC,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『名馬コレクション 世界への挑戦』(ガイドワークス)に寄稿。

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