【京都新聞杯】共同通信杯2着のべレシートが最有力 複勝率75.0%を誇るきさらぎ賞組も要注意

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例年、混戦のダービー最終便
2026年5月31日は運命を決する日本ダービー。その切符をかけた最後の戦いがやってくる。京都新聞杯の開催時期が秋から5月に移った2000年、アグネスフライトがここからダービー馬へ駆けあがった。
その後、キズナ、ロジャーバローズと同じ道を歩み、頂点に達した。出走間隔が短く、厳しい道のりではあるが、ダービーを目指せる道のひとつ。皐月賞に出走できなくとも京都新聞杯がある。ことさら関西の陣営は長距離輸送を最低限にとどめるという意味合いも強い。
輸送慣れした馬が増え、東西の行き来に対する不安は以前に比べると減った印象があるものの、負担にならないはずはない。
サラブレッドは新幹線で東海道を移動できず、移動時間が決して短縮されることはない。いかにピークをダービー当日にもっていくか。その手法にこそ陣営の知恵と工夫が注がれる。すべてはその一日のために。ダービーへの戦いはいよいよ最終局面を迎える。
データは21、22年中京を含め過去10年分を使用する。

1番人気は【2-2-0-6】勝率20.0%、複勝率40.0%。以下、2番人気【1-2-3-4】勝率10.0%、複勝率60.0%、3番人気【1-2-0-7】勝率10.0%、複勝率30.0%と推移し、5番人気【1-1-1-7】勝率10.0%、複勝率30.0%と上位人気に差はほぼない。
さらに7番人気【1-1-2-6】勝率10.0%、複勝率40.0%、8番人気【2-0-0-8】勝率、複勝率20.0%で上位人気の優位性はほぼない。ダービーへのラストチャンスに下馬評は通用せず、人気は関係ない。

キャリアのピークは5戦【3-1-4-14】勝率13.6%、複勝率36.4%、6戦【2-0-1-12】勝率13.3%あたり。経験がなければラストチャンスはモノにできないということか。
ただし、3戦【2-4-2-18】勝率7.7%、複勝率30.8%、4戦【2-1-1-19】勝率8.7%、複勝率17.4%も悪くなく、あくまでダービーを目標にしっかり計画的にここに駒を進める、もしくは遅めのデビューから一気にここでダービーを狙う。そんな馬たちも好走してくる。人気と同じくキャリアも傾向が読みとりにくい。
前走1勝クラスは距離に注目
今年の出走予定馬のうち、一旦皐月賞を目指し、方向転換してきたのが共同通信杯2着べレシート、きさらぎ賞2着エムズビギン、京成杯9着アクセス、弥生賞ディープインパクト記念7着ステラスペースあたり。
特に皐月賞馬ロブチェン、2着リアライズシリウスと互角に渡り合ったべレシートは注目一番手だろう。


前走重賞組のうちGⅢは【4-1-2-12】勝率21.1%、複勝率36.8%。トライアルのGⅡよりその手前の重賞から方針転換してくる馬が狙えそうだ。
具体的に内訳をみると、きさらぎ賞【2-0-1-1】勝率50.0%、複勝率75.0%、共同通信杯【1-0-0-0】が有力で、毎日杯は【1-1-1-8】勝率9.1%、複勝率27.3%とやや選びにくい。
共同通信杯経由の1勝は18年ステイフーリッシュ。共同通信杯は10着だった。きさらぎ賞は4着馬【2-0-0-0】、3着【0-0-1-0】、2着【0-0-0-1】。サンプル数が極めて少ないので、エムズビギンを買う上で気にすることはない。
しかし、きさらぎ賞で賞金加算に成功したにもかかわらず、あえて京都新聞杯まで待機した意図は汲みたいところ。皐月賞に出られなかったのか、出なかったのか。
過去、2着経由で4着に敗れたグローリーヴェイズは体質の弱さが出世を阻み、京都新聞杯出走もダービーではなく、さらに先の菊花賞を見据えた参戦だった。

次に前走1勝クラス【4-6-6-39】勝率7.3%、複勝率29.1%について。その距離別成績をみると、同距離【0-2-2-5】複勝率44.4%、距離延長【1-4-2-26】勝率3.0%、複勝率21.2%、距離短縮【3-0-2-8】勝率23.1%、複勝率38.5%。同距離以上の成績がよく、距離経験は重要だ。
アザレア賞2着アーレムアレスが当てはまる。距離短縮組は1着馬が【2-0-1-3】だが、2着【0-0-1-0】、4着【1-0-0-2】と負けていても好走できる。
アーレムアレスは姉にダートグレード3勝アーテルアストレアがいる良血。ここ2走は連続2着で足踏み状態だが、ホープフルSの4着馬。ロブチェンとは0.4差、皐月賞4着アスクエジンバラとは0.2差だった。能力的には京都新聞杯で通用しておかしくない。

ライタープロフィール
勝木 淳
競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースオーサーを務める。『サラブレッド大辞典』(カンゼン)に寄稿。
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