【キーンランドC】馬場悪化ならパンジャタワー 良馬場なら昨年3着馬が再浮上

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馬場状態で傾向激変
サマースプリントシリーズ第5戦・キーンランドカップ(GⅢ)。シリーズ終盤戦としても目が離せないレースですが、他方ではスプリンターズステークス(GⅠ)の前哨戦としても重要度の高いステップレースです。
既存勢力と新興勢力の勢力図にも大きな影響を与える注目の一戦。本記事では血統面を中心に、キーンランドCのレース傾向を整理していきます。
大前提として、キーンランドCは馬場状態によってレース傾向が一変するレースです。枠順傾向においても、良馬場時は内外の有利不利が発生しづらいコースですが、馬場が渋ると極端な外枠有利に傾くことも珍しくありません。
例えば、重馬場の2023年は内枠の馬がほぼ凡走する結果となりましたが、直近2年は高速馬場で内枠馬が優勢。馬場状態によって枠順傾向に大きな差が出る点には要注意です。


<枠番別成績(良)>
・1~4枠【2-4-3-33/42】
勝率4.8%/連対率14.3%/複勝率21.4%/単回収率42%/複回収率81%
・5~8枠【4-2-3-39/48】
勝率8.3%/連対率12.5%/複勝率18.8%/単回収率75%/複回収率54%
※過去10年
<枠番別成績(稍重以下)>
・1~4枠【0-3-1-28/32】
勝率0.0%/連対率9.4%/複勝率12.5%/単回収率0%/複回収率47%
・5~8枠【4-1-3-24/32】
勝率12.5%/連対率15.6%/複勝率25.0%/単回収率74%/複回収率59%
※過去10年
また、血統傾向も馬場状態により変化。良馬場ではStorm Catのような北米のスピード血統の活躍が目立ち、一昨年はStorm Cat内包馬が馬券圏内を独占しました。
昨年も3頭の該当馬から3着カルプスペルシュ(母父ロードカナロア)、4着ナムラクララ(母父Storm Cat)という2頭が好走しており、札幌記念がレコード決着となった今の馬場なら、要注目の血筋となりそうです。

<血統別成績(良)>
Storm Cat内包馬【2-2-2-16/22】
勝率9.1%/連対率18.2%/複勝率27.3%/単回収率41%/複回収率103%
※過去10年
反対に、道悪馬場ではSadler's Wellsなどの欧州血統が大活躍。荒れた洋芝では欧州血統の代表格であるSadler's Wellsの強みが活きやすく、2023年8番人気2着馬シナモンスティック(父ジョーカプチーノ)など、多くの好走馬を輩出しています。

<血統別成績(稍重以下)>
Sadler's Wells内包馬【0-2-3-7/12】
勝率0.0%/連対率16.7%/複勝率41.7%/単回収率0%/複回収率174%
※過去10年
注目血統馬
前記の傾向に合う注目血統馬を2頭ピックアップしました。
☆カルプスペルシュ
母母モシーンは2011年VRCオークスなど豪GⅠ・4勝の名牝。母パロネラの半姉には2019年ヴィクトリアマイル2着馬プリモシーンなどがいます。
母はStorm Cat≒ロイヤルアカデミーⅡの3×4が特徴的なロードカナロア産駒で、シュヴァルグラン産駒の本馬もスピード強化型の短距離馬。昨年の3着馬でもあり、良馬場なら今年も堅実な走りを見せてくれそうです。
☆パンジャタワー
3代母ソニンクに遡る名牝系に属し、母クラークスデールは2009年の日本ダービー馬ロジユニヴァースの3/4同血の妹。母自身は不出走馬ですが、Machiavellianの3×3を中心にスピード血脈を豊富に併せ持つ配合形で、タワーオブロンドン産駒の本馬も馬力に優れた芝短距離馬に出ています。
特にSadler's Wells≒Nureyevの4×5などを持つため、こちらは重い馬場になればなるほど力を発揮するタイプです。

《ライタープロフィール》
坂上明大
1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
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