【新潟2歳S】スローからの瞬発力勝負で浮上 京大競馬研の本命は“末脚強烈”トウシンマジック

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世代最初のマイル重賞
8月23日(日)に新潟2歳S(GⅢ)が行われる。世代最初のマイル重賞であり、暮れの2歳GⅠやクラシックへの試金石となる一戦だ。今年も例年通り、将来を期待される素質馬が集結した。そのポテンシャルを丁寧に見抜いていきたい。
以下では、本レースが行われる新潟芝1600mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。
高い瞬発力が求められる舞台
まずは新潟芝1600mのコース形態をみる。向正面やや右側からスタートし、初角までの距離は約550mと長い。外回りコースを使用し、向正面の内回りと外回りの分岐点辺りから上り坂、3、4コーナーは下り坂かつスパイラルカーブ。最後の直線は日本最長の約659mでほぼ平坦になっている。これが今回のコースレイアウトだ。
通常、初角までの距離が長いコースは先手争いが長引きやすいが、本レースはキャリアが浅い時期に行われる世代重賞。比較的少頭数の上、スローペースの新馬、未勝利戦を走ってきた馬が集まる。したがって、多くの馬にとってキャリア最速ペースを更新することになる一方で、激しい先手争いにはなりにくい。序盤の先行負荷はそこまで大きくないだろう。
今回のレースの質を考える上で重要なのは最終直線の長さだ。ラスト3Fが全て収まる距離で、仕掛けは直線に入ってからでも十分に間に合う。追走しやすいペースで馬群が凝縮した状態からの瞬発力戦になりやすい。そこでどれだけ速い上がりを使えるかが最も重要で、速い上がりを使えない馬が序盤のリードだけで粘るのは難しい。
すなわち、高い瞬発力を有する差し脚確かな馬が有利になりやすい。これが今回のレースの質だ。ポテンシャルの高い馬が順当に能力を発揮しやすいコースで、若駒を見極める試金石の一戦としては最上の舞台となっている。
上がり上位馬が優勢

<新潟2歳S 上がり3F順位別成績>
上がり4位以内
【9-8-8-20/45】
勝率20.0%、連対率37.8%、複勝率55.6%
単勝回収率112%、複勝回収率111%
※過去10年
新潟2歳Sにおける上がり3F4位以内馬の成績は上記の通り優秀だ。馬券圏内の30頭中25頭が該当馬で、速い上がりを使えなかった馬の前残りはほとんどない。上位の末脚を使えるかが本レースで好走するためのカギと言っていい。この点を踏まえて印を打っていく。
純粋な末脚勝負を想定
続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は前走通過順位に3番手以内のある先行馬が4頭と出走馬全10頭に対して少なくない。
しかしその4頭は全て1000m通過62秒以上のスローペースを先行した馬だ。激しい先手争いになることは考えにくく、先行負荷は大きくないだろう。
この展開で恵まれるのはやはり高い瞬発力でメンバー上位の上がりを使うことができる馬だ。スローペースからの瞬発力戦で全馬がほぼ同じ位置からの追い出しとなる。位置取りのアドバンテージはほとんどなく、純粋な末脚勝負となるだろう。
また、スローペースで我慢して追走できる折り合いの上手さも重要になる。各馬のポテンシャルや前走からの上積みなどにも注目して印を打っていく。
前走は着差以上の内容
◎トウシンマジック
新潟芝1600mの新馬戦は出遅れて最後方になるも、いい二の脚で6番手につけた。1000m通過63.9秒の新馬戦らしいスローペースでもかかることなくリズム良く追走できていた。
直線では凄まじい加速を見せ、ラスト3F11.4-10.8-11.3の優秀なレースラップを上がり最速32.8秒の末脚で差し切って勝利。前が壁になったところで外から内へ進路を切り替える高い操縦性も見せた。序盤で脚を使ったことも考えれば着差以上に評価できる。
ポテンシャルは最上位で、まさに高い瞬発力でメンバー上位の上がりを使える馬だ。追い切りの内容も抜群で、キャリア2戦目で上積みに期待できる。
スタートを上手く決めれば前走以上の終盤力を見せてくれるはずだ。折り合いも不安はなく、前走と同じコースで持ち前の末脚を発揮できれば勝ち負け必至とみて本命を打つ。
◯インカルナータ
阪神芝1800mの新馬戦はまずまずのスタートも二の脚が速く積極的に先行。1000m通過62.8秒のスローペース逃げで展開の恩恵はあったものの、ラスト3F11.1-10.8-11.3の優秀なラップで勝利した。一度もハナを譲ることのない完勝だった。
終盤では鞍上がかなり追っていたが、ラスト200mで脚が鈍ったことを考えれば1600mへの距離短縮はプラス材料。本馬の高い積極性と先行意識の高い坂井瑠星騎手は合っており、継続騎乗も心強い。前から運び、前走同様の末脚を発揮できれば好走可能だ。
▲シャンデヴァーグ
東京芝1600mの新馬戦は好スタートから3、4番手を追走。スムーズな追い出しからラスト3F11.8-11.0-10.9の加速ラップをノーステッキ、上がり最速で差し切った。
同レースが新馬戦としてはハイレベル。2、3着馬は次走未勝利戦を勝ち、3着馬はオープンでも3着に好走している。本馬も今回のメンバーで上位のポテンシャルを持つ。前走の内容からもまだまだ上積みがある印象で、ここも好位からスムーズに追い出せれば。
△レッチュベルク
東京芝1600mの新馬戦は稍重馬場でメンバー唯一の上がり33秒台をマークし、2着に0.5秒差をつけて快勝した。ラスト3F11.6-11.2-11.2と最後まで失速しないラップだった点からも上積みにも期待できる。
鞍上からも「跳びがキレイで今日のような馬場(稍重)ではモジモジしてしまった」とコメントがあった通り、良馬場で走れそうな点はプラス材料だ。夏の新潟で本来のキレ味を発揮できる今回は押さえておきたい。
買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△馬連3点、◎-◯▲△3連複3点で勝負する。
▽新潟2歳S予想▽
◎トウシンマジック
◯インカルナータ
▲シャンデヴァーグ
△レッチュベルク
《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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