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【訂正・レパードS】芝2歳王者アジアエクスプレスが砂の強豪撃破 3馬身半差の完勝劇をプレイバック

2026/08/03 17:00
緒方きしん
プレイバック2014年 レパードステークス,ⒸSPAIA

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クラシック参戦のアジアエクスプレスが1番人気

今週はレパードSが開催される。過去にはトランセンドやホッコータルマエ、ハヤヤッコらが制したレース。今回はそんな中から2014年の一戦をピックアップ。当時を振り返っていく。

2014年のレパードSは単勝オッズ5倍以下の馬が3頭いる混戦模様。既に実績をあげている馬と、ここから重賞路線に挑んでいこうという馬が激突する、3歳夏の世代重賞らしいメンバー構成となっていた。

1番人気のアジアエクスプレスは、既にGⅠ勝ちの実績馬。ダートでデビュー2連勝から芝の朝日杯FSを上がり最速で制すと、スプリングS2着、皐月賞6着とクラシック路線でも力を示していた。その次走では再びダートに戻り、ユニコーンSでは単勝1.3倍の圧倒的支持を集めたが12着に大敗しての臨戦だった。

そのユニコーンSを勝利したのが、2番人気のレッドアルヴィス。デビューは芝を使われたが、父ゴールドアリュールという血統もあってか、ダート転向後に安定感を増した。ユニコーンSではアジアエクスプレスら素質馬を退けており、ここでも注目を集めた。

3番人気のアスカノロマンは、重賞初挑戦の新興勢力。こちらも芝デビュー組だが、ダート転向で素質を開花させ、以降は安定した成績を残す。2走前にはオープンの鳳雛Sで2着と好走しており、重賞でも通用する下地は示していた。

他にもジャパンダートダービー4着のノースショアビーチと5着のランウェイワルツ、デビューから2戦無敗のクライスマイル、2勝クラスで古馬を撃破した牝馬スピナッチなど、才能あふれる馬たちが顔を揃えた。

終始外を回った王者の走り

揃ったスタートから先手をうかがうのはクライスマイルとノースショアビーチ、そしてアジアエクスプレス。いずれも真ん中より外目の枠から、果敢にスピードを上げていく。さらに内からもレッドアルヴィスが続き、アスカノロマンも5番手付近に収まる。上位人気馬がいずれも先行集団に入る展開となった。

1コーナーではクライスマイルが先頭に立ったが、そこから離されることなく先行勢も続く。アジアエクスプレスは前に2頭を置く形で、3番手の外を回る。

向正面では逃げるクライスマイルの鞍上N.ローウィラー騎手がうまくペースを落として後続を引きつける。その間に牝馬のスピナッチをはじめ、後方から捲る馬も出てきて馬群は一団となる。

残り600mの標識ではアスカノロマンが大外を回って先頭集団を捕まえに行く。クライスマイル、ノースショアビーチ、アジアエクスプレスに並びかけ、4頭競りながら最終コーナーで加速する。その直後で控えるレッドアルヴィスが続き、後続各馬も追い込みをかける。

さすがに外を回したからか、直線入口ではアスカノロマンが少し置かれる形に。綺麗なコーナリングからクライスマイルが先頭をキープするが、アジアエクスプレスが即座に襲いかかり先頭に立つ。

一列後ろではレッドアルヴィスの脚色も良い。さらに後方内ラチ沿いからはランウェイワルツが追い上げている。しかし、抜け出したアジアエクスプレスの勢いが止まらない。それどころか、さらに脚を伸ばして後続を突き放していく。

早い段階で勝敗は決した。アジアエクスプレスだ。GⅠ馬の久々の勝利を観衆も確信する。際どくなった2、3着争いに視線を移したファンもいたことだろう。堂々たる走りで、アジアエクスプレスが3馬身半差でゴールした。

2着には最後まで粘ったクライスマイル、3着には唯一後方から突っ込んできたランウェイワルツが入った。以下、レッドアルヴィス、アスカノロマン、ノースショアビーチが続き、終わってみれば、1頭除いて逃げ先行勢による決着だった。

1着こそ1番人気馬の完勝だったが、2着クライスマイルは7番人気、3着ランウェイワルツは9番人気と伏兵評価。2、3着のワイドは6,070円となり、3連単も134,570円と高めの配当となった。アジアエクスプレスの複勝が210円もついた点含め、狙っていたファンにとってはおいしい結果だったと言えるだろう。

デビュー3連勝でJpnⅠ制覇パイロマンサーら有力馬が参戦

この一戦を機に、ダート路線での飛躍が期待されたアジアエクスプレス。だが結果的に、これが現役最後の勝利となった。しかしその素質に疑いの余地はなく、馬産地でも期待の種牡馬として迎え入れられた。

また、5着のアスカノロマンもその後、長期間にわたり活躍した。2016年にはフェブラリーSとチャンピオンズCで各3着、南部杯で4着とダート一線級でも善戦。改めてハイレベルなレパードSだったと思わされる。引退後は九州で余生を送っているようだ。

種牡馬となったアジアエクスプレスは、昨年のレパードSを制したドンインザムード、先週のアイビスSDを制したピューロマジックなどの活躍馬を送り出している。ピューロマジックは、二度と更新されることはないとも思われたカルストンライトオのレコードを上回る快勝だった。このように現在進行形で、歴史的な馬を輩出している。

また、産駒のムエックスは昨年のさきたま杯で2着に好走し、地方からもダート界を盛り上げた。だが今年、骨折をきっかけに急逝してしまっている。父の力強い先行力を受け継いだ馬だっただけに残念でならない。

さて今年のレパードSにも、全日本2歳優駿の勝ち馬パイロマンサー、ユニコーンS2着のメルカントゥールをはじめ見応えのあるメンバーが揃った。特にパイロマンサーは、アジアエクスプレスと同じくデビュー3連勝でGⅠ級競走を制したという点が重なる。

前走UAEダービーでは惜しくも3着に敗れているが、ここで仕切り直しの勝利を挙げたいところだ。ダートの有力種牡馬パイロの血を受け継ぐ素質馬として、馬産地からも熱い視線が送られていることだろう──。

【訂正】
画像の馬名をスアジアエクスプレス。と記載していました。
正しくは、アジアエクスプレス。です。該当箇所を削除しました。
(訂正時間8月4日11:20)

《ライタープロフィール》
緒方きしん
札幌生まれ、札幌育ちの競馬ライター。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、カフジオクタゴン、ドウデュース。

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