【スプリンターズS】単回収率125%条件に合致 持続性能の高さが光るエーティーマクフィに注目

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3つのファクターから推奨馬を見つけ出す
今回は9月27日(日)に中山競馬場で行われるスプリンターズステークスについて、下記3つのファクターを組み合わせるコンプレックスアナライズで分析を行っていく。
・レースの好走馬及び凡走馬の共通項を探る「重要データ」
・目には見えない上積みを探る「前走内容」
・適性と素質を知るための「血統評価」
特別登録のあった21頭のうち除外対象のフロムダスク、ヨシノイースター、クラスペディア、タマモイカロス、リリージョワを除いた16頭を検討対象とし、過去10年のデータを使用する。
重要データ:ローテーションごとの好走パターン

スプリンターズSは秋の最強スプリンター決定戦。前走レース別で見ると大きく分けて3つのパターンからの好走が多い。
1つ目はセントウルステークス組。当レース最大の前哨戦だけあり、ここからは3頭の勝ち馬が出ている。成績は【3-4-1-44】で単勝回収率21%、複勝回収率59%となっている。
3頭も勝ち馬が出ているにも関わらず、これだけ単勝回収率が低いのは人気馬が勝利しているということだ。勝った3頭は全て3番人気以内だった。
人気馬ということは前走着順も良いということだ。前走セントウルSから当レースを勝利した馬は、21年ピクシーナイトの2着が前走最低着順(セントウルS2着→スプリンターズS1着)。セントウルS組は当レースで上位人気かつ前走でも好走している馬を狙うのが良いだろう。
今年のセントウルSは勝ち馬のフリッカージャブ、2着のピューロマジック、3着のママコチャと好走馬が揃って出てくる。上位人気になりそうなのはフリッカージャブくらいだが、3頭とも注目は必要だ。
2つ目は 安田記念組。ここは該当馬の少ない組だが2勝しており、【2-0-1-4】で複勝率は42.9%を記録。ただ単勝回収率は77%。勝ったのは20年グランアレグリア、17年レッドファルクスの2頭となっており、両馬とも当日1番人気、安田記念でも前者は1着、後者は3着と好走していた。
今回はワールズエンドが安田記念2着からの臨戦。1番人気にはならないだろうが好走データに合致する。
最後は夏競馬から臨戦した馬。特に、キーンランドカップ、北九州記念、CBC賞の3つのレースからの臨戦だ。
サマースプリントシリーズの中心レース3戦だが、3つのレースを足して【4-4-5-54】、単勝回収率は125%となっている。昨年は11番人気ウインカーネリアン、22年は8番人気ジャンダルムが勝利しており全体の回収率を上げている。
穴馬を狙うならこの組だろう。着順関係なく好走しているので内容次第で判断したい。
【キーンランドC、北九州記念、CBC賞以外の組で好走データに合致しない出走予定馬】
・アイサンサン
・ジューンブレア
・スターアニス
・ブラックチャリス
・ペアポルックス
・ルガル
・レッドモンレーヴ
前走内容:エーティーマクフィのキーンランドC
エーティーマクフィの前走はキーンランドC4着。この日の札幌競馬場の馬場状態は良好。時計の出方は標準的だったが、前半3Fが34.0秒、後半3Fが33.7秒で後傾0.3秒だった。
重賞としては遅めの流れで上がり勝負の展開となったので、前々で進めた馬が有利なレースとなった。本馬は掛かり気味で好位の外を確保したが外々を回した分の距離ロスはあっただろう。なにより上がり勝負のような展開が向いておらず敗因は明確だ。
函館スプリントSも2着と好走しているが、このレースも上がりが求められる展開で本馬には向いていなかった。
血統解説:エーティーマクフィ

・エーティーマクフィ
日本での牝祖は12代母のフロリースカツプでずっと日本で繋がれてきた牝系。同馬は明治時代に近代競馬が始まったころ、小岩井牧場が輸入した基礎繁殖牝馬の一頭だ。
かなり広く枝分かれしているが、代表的なファミリーの馬にはスペシャルウィーク、ウオッカ、メイショウサムソンなどがいる。
本馬の近いところでは3代母のファイトボロンを根幹として考えるのが良さそう。同馬の父ミルジョージの影響が強く、芝で持続性能の高い末脚を使えるタイプが多く出ている。一方、上がりが速い競馬は苦手で本馬もそういうタイプだ。
母テンシンランマンは現役時に芝1800mで2勝を挙げた。フローラSでも4着の実績馬だ。こちらはハーツクライが父で持続性能の高さは他のファミリーの馬よりもさらに高いタイプに出た。
ただ繁殖牝馬としては主張が強いタイプではなく、本馬の半妹ブライトルピナス(父サンダースノー)は牝馬ながらダートのスプリント戦でJRA2勝を挙げている。
本馬は父にマクフィを迎えた。同馬は短距離でパワーを持った産駒を輩出する傾向にあり、本馬もその特徴を受け継いでいる。しかしそこまで主張が強い種牡馬ではなく、母の特徴をしっかりと引き出せるので、持続性能の高さに関してはファミリーでもナンバーワンのものを持っている。
マクフィは父父がDubai Millenniumなのでダートにも適性があり、本馬も3歳冬から6歳春にかけてダートのスプリント戦を走っていた。年齢を重ねるごとに牝系の芝適性の高さが出てきた。
7歳と高齢だが晩成血統のため今も充実期だ。今回はピューロマジックがいるので前半から速くなりそうでエーティーマクフィには展開が向きそうだ。
Cアナライズはエーティーマクフィを推奨
今回のCアナライズではエーティーマクフィを推奨する。近2走は苦手な展開に泣いた結果で、その前の高松宮記念も不利の影響は大きかったが8着だった。
自分の競馬ができていない中で、前々走の函館スプリントステークス2着は価値が高く、穴馬の中では最注目の一頭だ。今年は例年ほどメンバーが揃っていないので一発あってもおかしくない。
《ライタープロフィール》
貴シンジ
競馬ライター。サラブレッドの血統をファミリー中心に分析する牝系研究家。3つのファクターから構築する「コンプレックスアナライズ」を駆使して競馬予想を行う。WEBサイト『ウマフリ』で「牝系図鑑」も連載中。競馬予想のほか商業誌での執筆、一口馬主クラブ募集馬やセリ馬の血統分析、血統の魅力の伝承、繁殖牝馬の配合提案などを独自の切り口から行う。
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