【スプリンターズS】タフな馬場に強いルガルが本命 高速馬場ならピューロマジックに要注意
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【スプリンターズS】タフな馬場に強いルガルが本命 高速馬場ならピューロマジックに要注意

2026/09/26 17:00
山崎エリカ
スプリンターズSのPP指数,ⒸSPAIA

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差し有利の展開を想定

例年のスプリンターズステークスはコンクリートレベルの高速馬場かつ内有利の馬場で行われるが、今年は前週の開催日が雨に見舞われたうえ、当週土曜も雨が降った。レース当日にある程度馬場が回復したとしても、時計の掛かる馬場が想定される。

また、22日(火)の代替開催時は外も伸びており、馬場の内側が悪化していくようなら内外フラットか、外有利の馬場になる可能性が高い。そのうえ、今回は逃げ馬が多数出走するため、差し有利の展開が予想される。


能力値1~5位の紹介

2026年スプリンターズSのPP指数一覧,ⒸSPAIA


【能力値1位 ピューロマジック】
逃げられないと掛かって自滅してしまうリスクのある馬だが、以前と比べると少しコントロールが利くようになり、今夏は函館スプリントS1着、アイビスサマーダッシュ1着、セントウルS2着。驚くほど安定した走りで、サマースプリントシリーズの覇者となった。

その3戦の中で、最も高い指数を記録したのがアイビスSD。ここでは6番枠からまずまずのスタートを切り、二の脚の速さで一気にハナを主張。楽に主導権を握り、2F目では外ラチから1頭分内側の進路を確保する。

3F目もその位置をキープしつつ、鞍上は手綱を持ったまま。ラスト2Fで追われて2番手以下を離し、ラスト1Fで突き抜け、後続に3馬身差をつけて圧勝した。

当時はコンクリートレベルの高速馬場で、前後半2F21秒8-21秒3のスローペース。昨年の同レースよりもやや時計の掛かる馬場だったが、レコードタイムで完勝した。

本馬は二の脚が異次元に速く、スピードが生かせる芝1000mや、コンクリート馬場の1200mがベスト。例年のような馬場なら本命も視野に入れていた1頭だった。

しかし、序文で触れたように、今回は逃げ馬多数で差し有利の展開になる想定。その上、大外16番枠とあって3角までにハナを取り切れる可能性は高いが、それまでに脚を使う形になってしまうだろう。

とはいえ、短距離戦において二の脚が速いことは強烈な武器で、経験を重ねて体力がつき、化けることも多々ある。例えば、2020年の高松宮記念を優勝したモズスーパーフレアもそういうタイプだった。

本馬もオーバーペースでの逃げバテを繰り返したことで、スタミナは強化されている。その中で折り合いにも進境を見せながら、不当に人気がない。ここは対抗評価だ。

【能力値2位 フリッカージャブ】
昨年の夏以降は7戦6勝。4走前のオーシャンSこそ6着に敗れているが、この時はC→Aコース替わりの中山開幕日で、圧倒的な内有利の馬場で15番枠。ピューロマジックが飛ばして逃げる展開のなか、好位の外で激流に巻き込まれてしまったのが主な敗因だ。

その後はコンクリートレベルの高速馬場だった鞍馬S(OP・京都芝1200m)をレコードタイムで勝利すると、一転してタフな馬場で行われた北九州記念もトップハンデの57.5kgを背負って勝利。さらに前走のセントウルSでも強豪を下している。

前走は3番枠からまずまずのスタートを切り、促すと楽にハナを主張。外から抵抗してきたピューロマジックと競り合う形で進めた。

3角ではピューロマジックに先頭を譲ったが、逆に同馬を目標にする形で我慢。4角でも最内を通してじわっと前を追いかけ、2馬身半ほどの差で直線へ。序盤で1馬身3/4まで詰めると、ラスト1Fでグンと伸びて1馬身差で完勝した。

当時はコンクリートレベルの高速馬場で、前後半3F32秒8-34秒1のハイペース。楽な展開ではなかったが、2着が3角で先頭を取り切ったピューロマジックで、3~5着馬は馬番1番、2番、4番だったように、開幕週で内有利の馬場だった。

本馬は序盤で出して行ってもすっと控えて我慢できる操縦性の高さがあり、タフな馬場でも実績がある。しかし、オーバーペースで逃げた時、先行した時はしまいに甘さを見せているだけに、同型馬が多数出走してくるここは割引が必要だ。

【能力値3位タイ ルガル】
2024年のスプリンターズS勝ち馬。この時は13番枠からまずまずのスタートを切り、積極的に先行して2列目の内を確保。最終的には外のウイングレイテストを行かせ、道中は前にスペースを空けて単独3番手で進めた。

3~4角では2番手のウイングレイテストを目標にしながらも、まだスペースは詰め切らず、4角で外からビクターザウィナーが並んできたところで仕掛け、2列目に上がる。

直線は序盤でしぶとく伸び、1馬身差の2番手。ラスト1Fでピューロマジックを捉え、内から追撃するトウシンマカオを振り切ってクビ差で勝利した。

当時は高速馬場でピューロマジックが大逃げ。前後半3F32秒1-34秒9の激流となった。後方有利の展開となるなか、ルガルは唯一先行策から掲示板入りを果たしており、強い内容だった。

また、本馬がこの時よりも高い指数を記録したのが、2024年のシルクロードSだ。この時は標準馬場のハイペースを2番手で進め、3馬身差で圧勝している。

さらにさかのぼれば、3歳時には不良馬場で行われた橘S(L・京都芝1400m)でも、2列目の外から早めに2番手に上がって5馬身差で圧勝しているように、馬場がタフになるほど好走するタイプである。

近走も4走前に阪神Cを制し、2走前はフリッカージャブが6着に敗れた高速馬場の激流を、2列目の最内で進めて0秒1差の3着に善戦しているように、内容は悪くない。

前走もイギリスのクイーンエリザベス2世ジュビリーSで8着と敗れているが、坂を上っていくコースで好位の中目を追走し、5着争いの接戦には加わっていた。ここも決して悪い内容ではない。

上述したように、レース当日がタフな馬場になりそうなのは大歓迎。今回の本命候補だ。

【能力値3位タイ ワールズエンド】
2走前の京王杯スプリングCで初重賞制覇を達成。ここでは16番枠からまずまずのスタートを切り、ほぼ馬なりで外から内に切ってハナへ。道中はコントロールして進めた。

3~4角でもそこまでペースを落とさず、うまくコントロールして直線へ。序盤で持ったまま後続とは1馬身3/4差、ラスト2Fではリードを広げて2馬身半差ほど。ラスト1Fで外からセフィロが強襲してきたが、アタマ差で振り切った。

当時はコンクリートレベルの高速馬場で、前後半3F34秒1-33秒4のスローペース。前に有利な展開に恵まれての勝利だった。

前走は安田記念で2着。ここでは11番枠から五分のスタート後、少し外の馬と接触したが、問題なくコントロールしながらハナへ。道中もペースを落とさず、淡々と逃げた。

3~4角で少しペースを落とし、後続を引き付けて直線へ。序盤で1馬身差のリードを保って仕掛けを待ち、ラスト2Fで仕掛けて2番手のシックスペンスを少し離したが、すぐに差を詰められて1馬身差。ラスト1Fでも踏ん張ったが、シックスペンスにクビ差敗れ、ガイアフォースと2着を分け合った。

当時はコンクリートレベルの馬場で、前後半46秒1-46秒0の平均ペース。前後の位置による有利不利はないが、道中はやや内有利も、最後の直線は内が荒れており、外有利の状況だった。単騎で逃げて、最後の直線では上手く馬場の真ん中を通ることができたため、あわやの場面を作れたところがある。

本馬はがっつり抑えると掛かるところがあって逃げているが、高速馬場で超絶スローとなったアーリントンCで後方最内から上がり3F最速の32秒1を駆使して0秒1差の4着に善戦しているように、差し競馬もできる。

今回は初の芝1200m戦で、さすがに逃げる形にはならないとみているが、差し有利の展開が味方になるようなら通用の可能性を残す。

【能力値5位 ウインカーネリアン】
昨年のスプリンターズSでは11番人気の低評価を覆し、初GⅠ制覇を達成。大外16番枠から好スタートを決めてハナもうかがったが、内のジューンブレアがハナを主張すると2番手で我慢。道中も同馬の外2番手でコントロールして進めた。

3~4角では後続を一気に引き離して直線へ。序盤でジューンブレアとの叩き合いとなり、ラスト1Fでもその攻防は続いたが、最後はアタマ差で制した。

当時はコンクリートレベルの高速馬場で内有利。ピューロマジックが折り合いに専念し、4角まで手綱を引っ張り通したことで、33秒7-33秒2のスローペース。結果的に「行った行った」が決まった。

昨年は休養明けのキーンランドCで能力を出し切れず、本番で前進を見せた。今年も休養明けで臨んだ前走のキーンランドCでは、外2番手のサウンドモリアーナに蓋をされ、終始馬場の悪化した最内を逃げる形となって3着と、能力を出し切っていない。この点では好感が持てる。

しかし、今回は序文でも触れているように、時計の掛かる馬場で行われる。本馬はタフな馬場で行われた一昨年の高松宮記念で、前後半3F34秒9-34秒0のスローを外2番手で進めながら4着に敗れている。この時は内有利の馬場で、最後の直線で中目を選択したことが仇となったところもあるが、本質的にタフな馬場はあまり向いていない。

ハナにこだわる馬ではないので、同型馬多数のここはある程度は控えて好位の外を追走する形になりそうだが、それでも昨年のスプリンターズSとはほぼ逆に近い条件となると、やや評価が下がる。

※パワーポイント指数(PP指数)とは?
●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示
例)ピューロマジックの前走指数「-22」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.5秒速い
●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート
●能力値= (前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3
●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数
能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補

《ライタープロフィール》
山崎エリカ
類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。

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