【注目2歳馬】キズナ産駒ビンドゥング スピードの持続力、瞬発力が求められる展開を差し切る

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
母はGⅠで入着2回
週末に撮影したレースから最も印象に残った馬を取り上げる「注目2歳馬」。10月3週目は土曜日が東京競馬場、日曜日はGⅠ・秋華賞が行われた京都競馬場へと向かった。今回は18日の京都5Rに組まれた芝2000mの新馬戦を制したビンドゥングにスポットを当てる。
父はキズナ、母ブランネージュは現役時代、JRAで21戦3勝ながらオークス5着、秋華賞4着とGⅠで2度の入着経験など、世代限定戦ではある程度の能力を示していた。ただ、繁殖として目立った活躍馬を出していないこともあってか、G1サラブレッドクラブでの募集価格は総額3600万円(一口90万円)という金額だった。
8月中旬に上村洋行厩舎に入厩して2週間で放牧へ。9月下旬に再びトレセンに戻ってから1ヶ月間、入念に調整を重ねて栗東CWでの1週前追い切りではラスト11.1を記録。デビュー戦の馬体重は466kg、単勝1.8倍の1番人気の支持を集めての出走となった。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ラスト400mは10.8-10.9
このレースにはフォーエバーヤングの半弟ヤングリッチやJBCレディスクラシックをはじめダート重賞3勝をあげたテオレーマの半妹メールデトワールも出走していたが、5頭立てとGⅠ当日の新馬戦としては寂しい頭数となった。
好スタートを切ったのはメールデトワール。そのままハナを切って13.0-11.8-13.3-13.2-12.6、1000m通過は1:03.9とスローペースで流れていった。ビンドゥングはスタートで鞍上の戸崎圭太騎手がややバランスを崩し、序盤は4番手の外を追走するも、向正面に入ってからは単独3番手となる。レース後半に入ると馬群は凝縮して、残り600m標識の地点では前3頭が横に並び、その後ろに2頭が並ぶ隊列で、ビンドゥングは前3頭の大外というポジションだった。
少頭数のゆったりとしたペースということもあり、後半1000mは58.2(12.7-12.1-11.7-10.8-10.9)。800mも45.5とスピードの持続力が求められるのに加えて、ラスト400mは10秒台が2回続いたように瞬発力も必要な流れでもあった。楽に逃げていたメールデトワールが押し切ってもいい展開だったが、残り150mで馬体を併せての追い比べから最後はビンドゥングがクビ差先着してゴールした。
勝ちタイムは2:02.1。この秋の京都開催はレコードが出やすい超高速馬場で、時計自体は目立つものではないが、勝負所で外を回るロスがありながらしっかりと差し切った点は評価したい。一方で、直線ではやや内にモタれるような面も見せ、戸崎騎手も気にしつつ追っていた。そのあたりについては、次走に向けての課題となってくるだろうが、能力の高さを示したデビュー戦だったと言えるだろう。
《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。
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