【アルゼンチン共和国杯】シュヴァルグランがトップハンデをはねのけ快勝 2016年をプレイバック
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【アルゼンチン共和国杯】シュヴァルグランがトップハンデをはねのけ快勝 2016年をプレイバック

2026/11/02 17:00
緒方きしん
2016年アルゼンチン共和国杯の出馬表と結果払戻,ⒸSPAIA

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互いを知るライバルたちが激突

今週はアルゼンチン共和国杯が開催される。前身のアルゼンチンジョッキークラブカップ時代にはトーストやスピードシンボリが制した、長い歴史を持つレース。2000年以降もスクリーンヒーローやスワーヴリチャードといったのちのGⅠ馬を輩出している。今回はそんな中から2016年の一戦をピックアップして当時のレースを振り返っていく。

2016年のアルゼンチン共和国杯には素質馬たちが集結。ジャパンCに参戦を表明していたキタサンブラック、リアルスティールら強豪との対決を目指す馬にとっては、弾みをつけたい一戦ともなっていた。

単勝オッズが1桁台となったのは4頭。1番人気モンドインテロ(C.ルメール騎手)、2番人気シュヴァルグラン(福永祐一騎手)、3番人気ヴォルシェーブ(M.デムーロ騎手)、4番人気アルバート(戸崎圭太騎手)が、単勝3.4~5.4倍にひしめく。5番人気には前々年の覇者フェイムゲームが続いたが、単勝は15.1倍と大きく離れていた。

4頭は騎手との関係も入り組んでいた。モンドインテロはM.デムーロ騎手、戸崎騎手とも組んだ経験があり、シュヴァルグランにはルメール騎手での勝利歴、ヴォルシェーブにはルメール騎手、福永騎手との騎乗歴がある。アルバートも近2走はルメール騎手が手綱を取っていた。互いの手の内を知る者同士の激突だった。

また、シュヴァルグランとヴォルシェーブは、佐々木主浩オーナー、友道康夫厩舎、ノーザンファーム生産と共通点の多い2頭。同じ勝負服の対決にも注目が集まった。

実績では重賞未勝利のヴォルシェーブに対し、シュヴァルグランは阪神大賞典1着、天皇賞(春)3着と上回る。ただ、斤量はヴォルシェーブより3キロ重い、トップハンデタイの58キロに加え、前走の宝塚記念で9着に敗れていたことからか、2頭のオッズには差がつかなかった。

トップハンデをものともしない末脚

揃ったスタートから、クリールカイザーがじわりとハナに立つ。内から追走するショウナンバッハを制して、大外から押して上がった2012年の同レース2着馬ムスカテールが2番手を奪った。

これら先行馬を見るように、モンドインテロとシュヴァルグランは6番手付近を追走。ヴォルシェーブとアルバートは10番手あたりを進み、さらにその後ろにフェイムゲームがポジションをとった。馬群はかなり密集した状態で、最初のコーナーへと向かった。

1、2コーナーを回っても、クリールカイザーは馬群を引き連れる形で逃げる。向正面で隊列が固まると、3コーナーからジワジワと各馬が加速するが、ポジションの大きな入れ替えはないまま4コーナー、そして直線へ。凝縮していた馬群が横に広がり、各馬が進路の確保を試みる。

残り400mを過ぎても、先頭は依然クリールカイザー。大外からヴォルシェーブ、その少し内からシュヴァルグランと、同じ勝負服の2頭が良い脚色で迫る。内では馬群を割ってモンドインテロも伸びてくる。

残り200m付近、モンドインテロがクリールカイザーを交わして先頭に立つ。しかし、その外からシュヴァルグランがすぐさま抜き去っていく。ヴォルシェーブ、アルバートもこれに続くが、勢いよく抜け出したシュヴァルグランには届かない。

結局、シュヴァルグランがそのまま後続を封じてゴール。最後の脚色からは、2着アルバートにつけた半馬身差以上の余裕すら感じられた。

さらにアタマ差の3着はヴォルシェーブ、4着はモンドインテロと、上位人気4頭による決着。馬連1,110円に対し、3連複は1,690円と、両者の差が小さい配当となった。

ビザンチンドリームが宝塚記念15着からの復活を目指す

アルゼンチン共和国杯を制したシュヴァルグランは、次走ジャパンCでキタサンブラック、サウンズオブアースに続く3着と好走する。翌年の秋は京都大賞典で始動して3着。再度挑んだジャパンCでは、H.ボウマン騎手との新コンビで、GⅠ初制覇を飾った。

アルバートは次走のステイヤーズSで、前年同レース以来となるR.ムーア騎手とのコンビで連覇を達成。のちに同騎手で3連覇を果たす。J.モレイラ騎手、O.マーフィー騎手ら数多の名手が騎乗しながらも、重賞で挙げた4勝はすべてムーア騎手というユニークな戦績を残した。

モンドインテロは8歳まで現役を続け、7歳末のステイヤーズSでは待望の重賞初制覇。その時の2着はアルバートであった。

宝塚記念9着からここで巻き返したシュヴァルグラン。この勝利が、後のGⅠ制覇へとつながった。今年は、過去に天皇賞(春)2着、凱旋門賞5着という実績を持ちながら、前走の宝塚記念では15着に敗れたビザンチンドリームが巻き返しを狙う。鞍上は新コンビの国分優作騎手。トップハンデ59.5キロをはねのけ、ここで浮上のきっかけをつかめるか──。

《ライタープロフィール》
緒方きしん
札幌生まれ、札幌育ちの競馬ライター。家族の影響で、物心つく前から毎週末の競馬を楽しみに過ごす日々を送る。2016年に新しい競馬のWEBメディア「ウマフリ」を設立し、馬券だけではない競馬の楽しみ方をサイトで提案している。好きな馬はレオダーバン、スペシャルウィーク、ゴールドアクター、ドウデュース。

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