【菊花賞】地力文句なしのロブチェンが京大競馬研の本命 「前走最も強い競馬」のアウダーシアにも注目

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クラシック三冠最終戦・菊花賞
10月25日(日)に菊花賞(GⅠ)が行われる。今年は二冠馬ロブチェンが、2020年のコントレイル以来6年ぶり、史上9頭目となるクラシック三冠制覇を目指す。しかし、C.ルメール騎手が新たに手綱を握る目下2連勝中のダノンヒストリーを筆頭に強力なライバルが揃った。三冠達成への最後の関門は、決して容易なものではなさそうだ。
以下では、本レースが行われる京都芝3000mのコース形態とそれに起因するレースの質、そして想定される展開を踏まえ予想する。
高い機動力と末脚の持続力が生きる舞台
まずは京都芝3000mのコース形態をみる。3コーナー手前の上り坂からスタートし、初角までの距離は約200m。3コーナーで頂上を迎え、そこから4コーナーにかけて下る。スタンド前の直線は平坦で、向正面半ばから再度上り坂。2周目も同じアップダウンを経て、最後は403.7m(Aコース使用時)の平坦な直線が待ち構えている。これが今回のコースレイアウトだ。
まず初角までの距離は約200mとかなり短い。先手争い自体は長引きにくいが、コーナーに入った直後に下り坂に転じてダッシュがつく。スタンド前の直線も平坦で、下り坂からの勢いそのままにペースは落ちにくい。序盤の先行負荷は距離に対して大きい。
中盤でペースは緩み、再度加速するのは2周目3コーナーの上り坂頂上から。ここからの下り坂で、中盤で脚を溜めた先行勢が一気にスピードを上げていく。直線に入るまでに後方勢が先行勢とのポジション差を埋めにくい。
しかし、3000mの長距離にして序盤の先行負荷が大きいため、地力のない先行勢は最終直線半ばで一気に脱落する。したがって、道中は内目で脚を溜め、下り坂で機動力を生かして前までマクれる差し馬が恵まれやすい。これがこのコースが持つレースの質だ。
連対馬20頭全てが上がり4位以内

<菊花賞 上がり3F順位別成績>
上がり4位以内
【10-10-6-22/48】
勝率20.8%、連対率41.7%、複勝率54.2%、
単勝回収率133%、複勝回収率172%
※京都開催の直近10回
菊花賞における上がり3F4位以内馬の成績は上記の通り優秀だ。馬券内30頭中26頭、連対した20頭全てを該当馬が占めている。速い上がりを持たない先行馬の残り目はかなり少ない。メンバー上位の末脚を使えるかが重要なポイントだ。
また、ここで言う「速い上がり」とは瞬発力よりもスタミナと持続力が重要な3F34秒台後半~35秒台の上がりであることを強調したい。4~5Fのロングスパート戦において長く良い脚を使うことが求められる。
下り坂を生かして前目の位置までマクれる機動力、3000mという距離でのロングスパート戦をこなすだけのスタミナと持続する末脚。今回印を打つ上でこれらを重視したい。
緩い流れにはなりにくいメンバー構成
続いて今回想定される展開から恵まれる馬を考える。メンバー構成は前走通過順位に3番手以内のある先行馬が9頭と出走馬全18頭に対して多い。
徹底先行タイプも多く、明確な逃げ馬が不在のメンバー構成だ。隊列はスムーズに決まらない。前述のコース形態と相まって序盤は緩い流れになりにくいと考える。
この展開で恵まれるのは、やはり高い機動力を持ちメンバー上位の末脚を使える差し馬だ。前から運んで残し切るのはメンバー上位の地力がなければまず難しいとみる。
差し馬の場合、序盤、中盤は距離ロスなく内で脚を溜め、下り坂から外に持ち出して長く脚を使う競馬が理想的だ。また、安定した追走力も重要で、近走での折り合いも考慮したい。
これらを踏まえて印を打っていく。
一枚以上抜けた地力の高さ
◎ロブチェン
名実ともに世代最高峰の二冠馬。逃げも先行も差しもこなせる脚質の自在性があり、高い機動力と末脚の持続力を併せ持つ。超高速馬場と重馬場、両方での勝利経験も強みだ。
前走の神戸新聞杯は中団インで脚を溜める競馬。中盤から外に持ち出し高い機動力で動いていき、外から上位の上がりで差し切って勝利した。前半1000m61.9秒のスローペースで内前が有利な展開だったことを考えれば、着差以上に力強い内容だった。
3走前の皐月賞は超高速馬場を逃げてコースレコードで快勝、2走前の日本ダービーはミドルペースを9番手から差し切り勝ち。世代最高峰の舞台でどんな展開、馬場にも対応する抜群の競馬センスを見せている。ここでの地力は一枚以上抜けていると評価する。
4枠8番と自分の競馬がしやすい好枠を引き、想定される展開なら持ち前の高い機動力と末脚の持続力が生きる。前走同様、序~中盤はロスなく内で脚を溜め、下り坂から外に持ち出して長く脚を使う競馬が出来れば、三冠制覇へ手が届くとみて本命を打つ。
◯アウダーシア
前走のセントライト記念は稍重とはいえ前半1000m62.5秒のスローペース。前の馬の脚がかなり溜まっていた。本馬は中団後方から6頭分ほど外を回し、上がり最速の脚を使い0.3秒差3着。最も強い競馬をしたと評価する。
スプリングSでは上がり最速で皐月賞4着馬アスクエジンバラに勝利、日本ダービーでも上がり3位の脚を使っているように、世代上位の地力と末脚を持つ。課題の追走力という点でも3000mへの距離延長はプラス材料だ。
叩き2走目かつ内で脚を溜められる好枠、そして間違いなくセントライト記念より後ろの馬に展開が向く今回は上積みに期待できる。前走の勝ち馬にも逆転可能だ。展開不利による敗戦でオッズ妙味も見込まれる。
▲エムズビギン
前走の神戸新聞杯はまずまずのスタートを決めるも鞍上が抑えて最後方からの競馬。4コーナーから高い機動力で進出し、大外から上がり2位の脚で0.1秒差5着と食らいついた。スローペースの内前有利な展開であり、着順、着差以上に評価できる内容だった。前走内容だけで見ればロブチェンとの比較で最もオッズ妙味が見込まれる。
キャリアを通して見れば追走力がないタイプではなく、叩き2走目や乗り替わりも含めて本来のポジションでの競馬に期待したい。想定される展開も向き、内で脚を溜めてスムーズな追い出しで末脚を発揮できれば好走可能とみる。
△ゴーイントゥスカイ
メンバー上位の末脚を持つ一頭。スタートさえ出れば十分に勝ち負け可能だ。上がり最速でロブチェンに0.1秒差まで迫った日本ダービーの内容は高く評価できる。また、京都2歳Sや青葉賞、セントライト記念で見せた通り、道中動いていく機動力はある。アウダーシアのところでも述べたが、今回はセントライト記念より後ろに展開が向く。相手で押さえておきたい。
×ジャスティンシカゴ
前で残し切るならこの馬。セントライト記念は好位で運んだ本馬に展開が向いた一戦ではあるが、その中でも4角3番手から上がり4位の脚を使えており、高く評価できる。前哨戦を展開有利で勝利して、より厳しい目が向く今回こそ買いたい一頭。
×ダノンヒストリー
C.ルメール騎手との新コンビとなる2連勝中の上がり馬。東スポ杯2歳Sこそ調整が上手く行かなかったが、それを除けばまだまだ底を見せていない。ポテンシャルは十分だ。
アウダーシアやグリーンエナジーを突き放した新馬戦からずっと高く評価しており、クラシックに最後の最後で間に合ったことが素直に嬉しい。ここは応援したい。
買い目は◎単勝1点、◎-◯▲△×馬単5点、◎-◯▲-◯▲△×3連複7点で勝負する。
▽菊花賞予想▽
◎ロブチェン
◯アウダーシア
▲エムズビギン
△ゴーイントゥスカイ
×ジャスティンシカゴ
×ダノンヒストリー
《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
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