C.デムーロ騎手は重賞で信頼度ダウン、荻野極騎手は前走“惜敗”馬で単複回収率100%超 「乗り替わり」のプラス、マイナス条件を検証
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C.デムーロ騎手は重賞で信頼度ダウン、荻野極騎手は前走“惜敗”馬で単複回収率100%超 「乗り替わり」のプラス、マイナス条件を検証

2026/10/30 06:00
東大ホースメンクラブ
「乗り替わり」のマイナス条件,ⒸSPAIA

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クロワデュノールが初の「乗り替わり」

今週末は東京芝2000mを舞台に、GⅠ天皇賞(秋)が開催される。連覇を狙うマスカレードボール、二世代のダービー馬クロワデュノール、ダノンデサイルなど、古馬中距離路線の最強候補が集結した。

なかでも注目はクロワデュノールだろう。今回はデビューから11戦すべてで手綱を取ってきた北村友一騎手に代わり、C.デムーロ騎手と初コンビを結成。この乗り替わりが、どのような結果につながるのか目が離せない。

そこで今回は「乗り替わりで狙える騎手」「乗り替わり時のマイナス条件」についてデータ検証。単勝・複勝回収率を中心に、各項目3騎手ずつ紹介する。
なお、データは2023年10月29日~2026年10月25日を集計期間とし、JRA平地競走のみを対象とする。


荻野極騎手は前走惜敗の馬を狙え

乗り替わりのプラス条件,ⒸSPAIA


<乗り替わりのプラス条件>
岩田望来騎手×GⅢ以下【197-120-135-877】
勝率14.8%/連対率23.9%/複勝率34.0%/単勝回収率123%/複勝回収率84%

荻野極騎手×前走2~4着【35-23-26-93】
勝率19.8%/連対率32.8%/複勝率47.5%/単勝回収率141%/複勝回収率102%

高杉吏麒騎手×2歳戦【13-4-11-85】
勝率11.5%/連対率15.0%/複勝率24.8%/単勝回収率209%/複勝回収率101%
※集計期間:2023年10月29日~2026年10月25日

まずは乗り替わりで狙いたい騎手を紹介する。

■岩田望来騎手
乗り替わり時のトータル(期間内)では198勝を挙げ、勝率14.3%、複勝率33.3%を記録。単勝回収率も118%と優秀で、特にGⅢ以下の条件では非常に信頼できる。

一方で、GⅠ・GⅡでは【1-6-3-50】勝率1.7%、複勝率16.7%、単勝回収率17%、複勝回収率49%と、複勝率がほぼ半減する。大レースの際は、慎重に評価したい。

■荻野極騎手
乗り替わり時は、勝率9.1%、複勝率26.0%で、単勝回収率106%、複勝回収率92%とそれだけで狙いが立つジョッキーだ。

芝ダート別では、芝が【53-48-38-440】複勝率24.0%、単勝回収率94%、複勝回収率80%なのに対して、ダートでは【41-48-42-328】複勝率28.5%、単勝回収率121%、複勝回収率107%。勝率は芝と大きく変わらないものの、複勝率と回収率はダートが上回っており、特にダート戦で狙いたい。

最大の狙い目は、前走2~4着馬に騎乗した場合だ。複勝率は乗り替わり全体の26.0%から47.5%と、2倍近くに跳ね上がる。単複回収率は100%超で馬券妙味も十分。前走で「あとワンパンチ」足りなかった馬に乗り替わる機会を待ちたい。

■高杉吏麒騎手
こちらも乗り替わるだけで単勝回収率106%、複勝回収率90%と高水準。若手騎手の中でも実力派の一人だ。

特に、2歳戦での成績が素晴らしく、単勝回収率は200%を突破と見逃せない。その他、前走5~9番人気と中穴人気だった馬に乗り替わると単勝回収率179%、複勝回収率111%と妙味が大きい。


佐々木大輔騎手は主場で割引

乗り替わりのマイナス条件,ⒸSPAIA


<乗り替わりのマイナス条件>
佐々木大輔騎手×主場開催【41-42-53-624】
勝率5.4%/連対率10.9%/複勝率17.9%/単勝回収率52%/複勝回収率67%

今村聖奈騎手×ダート【7-13-17-244】
勝率2.5%/連対率7.1%/複勝率13.2%/単勝回収率26%/複勝回収率49%

C.デムーロ騎手×重賞【2-2-1-14】
勝率10.5%/連対率21.1%/複勝率26.3%/単勝回収率64%/複勝回収率54%
※集計期間:2023年10月29日~2026年10月25日

続いては、乗り替わりで注意したい騎手を紹介する。

■佐々木大輔騎手
近年、頭角を現している佐々木大輔騎手。ただし、乗り替わり時には開催場による成績の差が目立つ点は気にしたい。

ローカル開催では、勝率9.3%、複勝率27.6%と好走率が高いのに対し、主場開催では複勝率が10%近く下がる。回収率もローカルを下回っており、主場での乗り替わり時は評価を下げたい。

特に注意したいのが、美浦所属の佐々木騎手にとってアウェーとなる京都競馬場だ。乗り替わり時は【2-2-2-40】複勝率13.0%、複勝回収率38%と低調で、信頼度は低い。

■今村聖奈騎手
今年、オークスでGⅠ初制覇を飾った今村騎手。佐々木騎手と同様、乗り替わり時は主場開催で【4-7-5-199】複勝率7.4%と、ローカル開催の16.7%から大きく下がる。主場での乗り替わりは割り引きたい。

また、芝とダートの違いも見逃せない。ダートの複勝率13.2%は芝の12.7%と同水準だが、単勝回収率26%・複勝回収率49%は、芝の89%・83%を大きく下回る。主場開催での乗り替わりやダート戦では、慎重に評価したい。

■C.デムーロ騎手
世界の名手らしく、乗り替わり全体では【48-29-26-112】勝率22.3%、複勝率47.9%、単勝回収率96%、複勝回収率85%と非常に優秀な成績を残しているが、重賞に限ると勝率10.5%、複勝率26.3%に下がり、単勝回収率64%、複勝回収率54%と低調だ。

GⅠにおいても同様に【1-1-0-7】勝率11.1%、複勝率22.2%と、案外な成績。昨年の天皇賞(秋)ではミュージアムマイルとのコンビで2着に好走したが、その後は乗り替わりで3戦して4、6、5着と、いずれも人気以下の着順だった。このように人気と着順にも開きがあり、重賞では平均3.5番人気に対して平均着順6.9着、GⅠでは平均3.7番人気に対して平均着順7.3着となっている。

C.デムーロ騎手の実績は申し分ないが、乗り替わり時の重賞成績を見る限り、手放しでプラス評価するのは難しい。「再コンビ結成」の形だった昨年のミュージアムマイルとは違い、今年のクロワデュノールとは初コンビとなる。同馬の力をどこまで引き出せるか、慎重に見極めたい。

なお、執筆時点では、エリザベス女王杯でクイーンズウォーク、マイルCSでワールズエンドに騎乗することも報じられている。秋のGⅠシーズンで乗り替わりの騎乗が続くだけに、今回の天皇賞(秋)は、その後を占う意味でも注目の一戦となりそうだ。


「乗り替わり」のプラス条件、マイナス条件,ⒸSPAIA


《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。

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